1月開催
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木下雅雄 展 "ポインタ"
1月9日(土)~30日(土) PM12:00 - 7:00 会期中 日・月休み
オープニングパーティ 1月9日 午後6:00 - 8:00
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2003年のGEISAIミュージアムグランプリでその特異で圧倒的な存在感を持
つ立体作品で注目を集め、グランプリを受賞した木下は、継続的に個展を開
催するというような形では活動を展開してきていませんが、2003年以降現在
にいたるまで着実に制作を続けており、テーマも深化し、技術にもますます
磨きがかかっています。今回の個展は2003年以降の制作活動をまえた個展と
なります。
木下の作品は、それが人であれ、神話的存在であれ、動物であれ、どれも一
定の骨と筋肉で構成された特定の形姿(フォーム)をとらざるを得ないこと
への悲しみ(たとえその肉体を誇っているかのように見えても)を湛えてお
り、その存在感の強さ(強度)は独特で、他に類似の作品を見ることはでき
ません。
作品の背景には木下独特の彫刻哲学があり、「「彫刻とは? -瞬間と立体」
でその一端が語られていますが、作家がめざしているのは立体作品が空間の
一部を占有することの特質から、見る者との間に共振する共通空間をどう創
り出せるかということです。このことは木下もまたこれまでの彫刻家たちが
苦闘してきた流れに竿をさしていることを意味しています。
2009年4月に「アートフェア東京」に出品した「ASURA」は木下の近年の
飛躍をよく示す作品であり、フェアでも異彩を放つものでした。
木下作品は近年、国内だけでなく海外での評価も高まりつつあります。現在
作家は立体作品を中心にしながらも平面作品やドローイングにも挑戦してお
り作品の巾も広がりつつあります。本展では立体作品7点と平面作品で構成
されます。
稀有な造形作家、木下雅雄の個展にどうかご期待ください。
[作家コメント]
外国の子供向けの彫刻の図鑑に、日本の彫刻は12~13世紀に飛躍的に発
達し、その後は繰り返しです、と書かれていました。確かに、客観的に見れ
ばその通りかと思いました。その本には、もちろん日本の近現代の彫刻につ
いては、何も触れられていません。
奈良美智や村上隆が出て来るまで、日本の美術は文明開化の延長線上にあっ
た事を思えば、仕方の無い事かもしれません。ではなぜ、鎌倉時代以降、日
本の彫刻は目立った発展をしなかったのでしょうか?
おそらく、信長による比叡山焼き討ちなどの宗教政策や、秀吉、徳川による
キリシタン弾圧により、政治の中に宗教が入り込まなくなった事に原因があ
ると思われます。
その結果、巨大彫刻のような大がかりな宣伝活動は必要とされなくなり、代
わって浮世絵のような庶民芸術が発達し、それが現代の漫画文化へも繋がっ
たのでしょう。立体造形も、根付に見られる極小世界にその粋が見出せるの
は、同じ理由によるものかもしれません。
では、日本の宗教が、仏教でもキリスト教でも、政治と密接に結び付き、為
政者は宗教キャラクターを数多く揃える事で権威を示し、庶民の心を掴み、
彫刻家も巨大彫刻に腕を振るえる歴史が続けば良かったのでしょうか?
やはり実際の歴史どおりが良かったでしょう。正月には神棚で、盆には仏壇、
クリスマスにはサンタを拝む、という程度の宗教感覚を残してくれた御先祖
様には、心の底から感謝しなくてはなりません。 ただ、文明開化のグロー
バリゼーションこの方、政治も無く、宗教も無く、もともとそれ程エコノミ
ックアニマルでもない日本人の性質を、自分自身で持て余しているような気
がします。
その良くも悪くも不明瞭な民族気質に耐えられず、具体的な形を欲するあま
り、実物大のガンダムなぞ作ってしまうのでしょうか?
と、あれこれ考えつつ、彫刻と関わってしまった以上、歴史的社会的意義な
ど別にして、800年の彫刻的空白を埋める方法はないものかと思う今日こ
の頃です。
[経歴]
1971 長野県生まれ
1994 東京造形大学彫刻科卒業
1996 同研究生修了
2001 個展、ギャラリー元町(横浜)
2003 GEISAIミュージアム、グランプリ受賞
2005 GEISAI-7メダリスト展 (東京)
2006 北原照久コレクション展(人形の家美術館、横浜)
2007 The Exhibition of International Sculpture Masterpiece (台湾)
フギィアを巡る匠たち展(川本喜八郎美術館、長野)
2008 KIAFに出品(ソウル)
個展 (Eslite Gallery、台北)
2009 アートフェア東京に出品